「『俺は引き籠ってるんじゃない。世間の権力を握っている気狂いどもに引きこもらされている、ひきこもらされ、だ。』とアルコが言っていた。」
「あぁ、なるほろね。」
「あ、僕ちんもよくわかる。アイツラマジ基地だよね。ニタニタ下卑た笑い(笑い)を浮かべながら、(うわ、キモ)の如く妄念が表情や挙動にダダ漏れになっててさ。」
「あぁ、あの外道共ね。ヤバイよね、あの人を蔑み果てている顔、あーゆーのがIKEMENに見えるんだってさ。わちきのクラスの子も言ってた。顔が好み何だってさ。あと体の肉とか、高い洋服とか靴とかも。」
「まぁ、あの事件が、特にヤバかったよね。ほら、目覚ましでさ、女子アナが、何階かから、南海?、トラフグ?、いやいや、何階からか落ちてさ、その瞬間のスタジオの誰かの、ニヤッとした顔がさ、全国放送で流れたんだよね。放送事故。あれから、事象の流れがおかしくなった気もするよ、拙者には。」
「ま、わかんねぇな。すでにその流れの中にあった、その一瞬だったのか、そこからの分岐したのか。」
「あんなの、アメリカみたいに禁錮数百年で良いんじゃないかと、余など思うがな。」
「いやいや、どんな罪状で令状発行するんですか。無理でしょ。」
「せやよなぁ。でも、あのような個体が何の改心もせず贖罪もせず、さも、『立派なオトナである』然とした顔で世間を闊歩可能なのは、治安的にやばくないですか?」
「うんにゃ。彼らは、そっちユキなんにゃ。だから、知るべきは、我らの方じゃ。それらがそれらであることを、知るのじゃ。」
「どうやって?ジイさん。」
「中々難しいもんだいなんじゃが、兎に角、心を許さぬことじゃ。大人数の宴会などでも、倫理的に外れた者だと少しでも感知したなら、決して、気を許してはならぬ。」
「それで、マイホームに帰って、父母に相談、って感じか。」
「そうじゃ。しかし今や核家族化に共働き。絶望的にも思える。どうしたもんかのぅ。」
「爺。お主が示した通り、信は、血の繋がりでは、無いであろう。それで、良いではないか。」
「そうでしたな殿。ついつい、わが幼少の頃の風景を重ねてしまい、憐れにも思われ、、、」
「なんだそれは爺。レレレのおじさんの真似か。」
「ニャム。ニャム。zzz.」
「殿、それは生類ですぞ。」
「どうして一人称単数が出てこない。」
「それは私が、実は江戸時代の自称に詳しくないからでございます。」
「なにが、『実は』だ。」
閑話。
「………あぁ、物と人、実物とイデア界つまり想像界とで、こそあど、が、入れ替えが起きているね。というか、なんか複雑だね。整理出来るといいけど。つメモ」
「それ、正しく分類されているはずだけれども。あぁ、ノリ、だよね。こそあどを、ずらして、人を物扱い、例、「コレ」と人を紹介するみたいな、たまにいるよねアタオカって感じのこと言う人、んー、いや、それはいいのか。単に、悪口が、物の残響やイデア界の無意識界との繋がりを通って伝播することで、対象に届くんだよね。それで、来島される。いや、瀬戸内海の水軍じゃなくてね。苦しまされる。苦しみを受けることになる。」
「傷つけ合いの会話が良くない種を増やしてまた育っていく。」
「『遭難』だ。」
「そーなんだー。」
「ワンチャンスの椎名林檎チャンスをモノにしていく〜。」
「なにそれ?」
「いま私が行なった、椎名林檎の曲の歌詞を会話に入れ込む機会のことだよ。」
「会話じゃなかったけどね。」
「会話ならコレくらい飛べるよね。」
「お爺さまはなにチャンスを待っているの?」
「古語チャンスじや。なかなか好機が巡って来ぬのじや。」
「いや、いつでもどうぞ。そのような言葉担当なのですから。」
「じゃ。」
「突然帰っていく奴〜。」